物流ニュース 8月2008年
 
27/08/08 生鮮貨物向け保冷パレットカバーを開発 − エミレーツ航空貨物
27/08/08 大手ロジスティック企業の豪シェンカー社が一部の従業員を解雇か?
27/08/08 4-6月期の利益が40.7%増加 − NZメイン・フレイト社
27/08/08 コンテナー・ターミナルの拡張工事 − NZタウランガ港
27/08/08 昨年度のカンタス航空貨物子会社は減益
27/08/08 中古機械の輸入許可書申請手続きが変更 − 豪検疫検査局
20/08/08 使用機材を大型化し、貨物輸送能力アップ − 大韓航空
20/08/08 オーストラリアで使われている殺虫剤を禁止−米国環境保護局
20/08/08 北京オリンピックが始まり、世界的に貨物運賃が下落
20/08/08 NSW州の港湾の貨物取扱量が大幅に増加
20/08/08 盗難に遭った海上コンテナーを無事に発見 − ボタニー港
13/08/08 切り花の輸送を航空貨物から海上貨物に変更
13/08/08 ニセモノの地雷を輸入し、ボタニー港が一時混乱 − シドニー
13/08/08 密輸しようとした大量のタバコを押収 − 豪税関
13/08/08 メルボルン港が世界のコンテナー港のなかで50位になる
13/08/08 タスマニアでの鉄道事業の売却先が来月にも決定 − アシアノ社
06/08/08 ホバートが南極への補給基地候補に − タスマニア州
06/08/08 約29億ドルの米企業による買収提案を拒否 − アシアノ社
06/08/08 オーストラリアとタイ間の貨物機の便数制限を撤廃
06/08/08 水路浚渫工事で『環境に配慮する約束』に違反 − ビクトリア州
06/08/08 米コンソリデーターズ・インターがNZモンディエール社と提携
06/08/08 豪検疫検査局が食肉の輸出検査を変更 − ロシア輸入禁止問題

                                                             

08月27日2008年 生鮮貨物向け保冷パレットカバーを開発 − エミレーツ航空貨物
  エミレーツ航空スカイカーゴは、温度管理の必要な貨物に対し、同社が開発したパレットカバー”ホワイト・カバー”で貨物を包み低温を維持することにしている。 同社は、サプライ・チェーンにおけるクール・チェーン作業やインフラを改善する一環として、アメリカの研究機関と共同でこのカバーを開発し、近々に実際に使用していくと発表した。 
  同社のCargo Business Development & Projectsマネージャーのトゥリーズ・プエズ氏は、「このカバーは、温度に敏感な航空貨物を完全に包み、低温を保つ独自の保冷方法である。 通気性があり、再使用できるこのカバーは、空気と水を通さないが、中に溜まった湿気は外に出すことが出来る。 食品、切り花、室温の医薬品の輸送に適している。 このカバーは太陽放射の原理を利用し、断熱に大きな効果があり、貨物輸送や冷蔵蔵置の際の保温が出来る。 北半球の夏に、生鮮輸出業者や医薬品輸出業者との共同でテストを行なった結果、大変評判が良く、このカバーが軽量なことも大きなセールス・ポイントとなった」と話した。 
  このカバーはエミレーツ航空スカイカーゴのサービスだけに使用され、PLAとPMCの2種類のサイズがあり、重さもそれぞれ2キロと3キロとなっている。 (Source: T&L News, 21/08/08 "Emirates' invention to keep cargo cool")
08月27日2008年 大手ロジスティック企業の豪シェンカー社が一部の従業員を解雇か?
  大手国際運輸・ロジスティックス企業のシェンカー社が、シドニー事務所で30人、ブリスベンとメルボルン事務所でそれぞれ数人の従業員を解雇する模様である。 同社は今年初めに、BAXグローバル社を統合した際に、今後従業員の解雇はないと発表していた。 
  貨物雑誌社のAircargo Asia Pacificが、同社のシドニー事務所に確認を求めたが、公式なコメントは同社のシンガポール事務所が行なうとしている。 今日はシンガポール事務所は休業日で回答が得られない。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 22/08/08 "Schenker Aust layoffs")
08月27日2008年 4-6月期の利益が40.7%増加 − NZメイン・フレイト社
  ニュージーランドのロジスティック企業のメイン・フレイト社は昨日、4-6月期の税引き後の利益が40.7%増えて820万NZドル(670万豪ドル)になったと発表した。 
  売り上げは2億8,900万NZドルで前年同期の1億7,800万NZドルより62.4%増加した。 税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したEBITDAも1,650万NZドルとなり、前年同期の1,190万NZドルより39.2%増えている。 同社は、「今後の成長戦略に沿ったオーストラリアでの投資により、EBITDAが12.4%少なくなっている。 オーストラリアの余剰施設により4-6月期では50万ドルの費用が掛かったが、これはサブリースをすることで今後軽減される。 
  最近買収したオーストラリアのHalford International社の業績は、11月の半期の決算で計上される。 (Source: LLDCN, 22/08/08 "Mainfreight toughs it out in first quarter")
08月27日2008年 コンテナー・ターミナルの拡張工事 − NZタウランガ港
  ニュージーランドのタウランガ港は昨日、コンテナー・ターミナルを1.3ヘクタール拡張し、コンテナー蔵置能力(Ground slots)を400個増やすと発表した。 
  同港のコンテナー・ヤードの面積は14.7ヘクタールで蔵置能力は3,462個、これは1992年から変わっていない。 同港は、2000年からコンテナーの取扱量が年間10%増えており、来年3月に5台目となるLiebherr製クレーンの受領、輸出貨物の増加に対処するために拡張工事を今月から始めるとしている。 
  同港のマーク・ケアンズCEOは、「取り扱いコンテナーが増えてきており、繁忙期にはコンテナー・ヤードが手狭になるという問題が生じている。 効率的なターミナル作業を行なうのに拡張は必要になってきている。 我々は現在のコンテナー・ターミナルに隣接する29ヘクタールの土地を所有しており、将来この土地をターミナル作業に使用することも可能である」と話した。 (Source: LLDCN, 22/08/08 "Tauranga to expand container terminal")
08月27日2008年 昨年度のカンタス航空貨物子会社は減益
  航空会社や貨物業界が厳しい経営環境を覚悟する中、カンタス航空は貨物部門の子会社Qantas Freight Enterprises (QFE)の昨年度(7月2007年-6月2008年)の赤字決算を発表した。  カンタス航空は、昨年度のカンタス・グループの売り上げが162億ドルで、税引き後の純利益が前年度より46%増えて9億7,000万ドルとしている。 
  ”Qantas Cargo”や” Express Freighters Australia”を含むQFEは、今回初めて単独で決算を行い、昨年度の利益が6,400万ドル(税引き前)で、前年度より100万ドル下回った。 貨物収入も前年度の9億4,730万ドルから9億250万ドルに減少した。 カンタスは貨物カルテル問題で、アメリカの幹部が有罪となり、今年の1月29日に6,100万米ドルの罰金を支払った後、今後のために別に4,000万米ドルの準備金を計上している。 貨物カルテル問題は今後2年間で刑事責任は解決する見込みであるが、現在抱えている集団訴訟は、どれだけの時間が掛かるか、またどれだけの費用が掛かるかは分かっていない。 (Source: LLDCN, 21/08/08 "Slight dip for Qantas freight as parent soars")
08月27日2008年 中古機械の輸入許可書申請手続きが変更 − 豪検疫検査局
  オーストラリア検疫検査局(AQIS)は輸入中古機械に対する検疫リスクを見直し、現在行なわれている手続きが簡素化される”ePermit facility”での申請受付が不適切であると判断した。 
  これにより、輸入される中古機械の輸入許可書の申請は、オンラインで正式に申請を行なう”eLodgement facility”によるか、Machinery and Military National Coordination Centre (M&M NCC)に実際に申請書類を提出することが義務づけられた。 (Source: AQIS, Public Quarantine Alert PQA0575, "Changes to Import Permit application processing for used machinery")
08月20日2008年 使用機材を大型化し、貨物輸送能力アップ − 大韓航空
  大韓航空貨物は、9月2日から出発時間を夜に変更し、メルボルン線に使用している機材をA330-200からB777-200にすることを発表した。 
  デイリーで運航しているシドニーからの出発時間が午後7時50分となり、火曜日、木曜日、日曜日に運航するルボルン線の出発時間は午後7時となる。 
  同社のギャリー・ジョーンズ貨物マネージャーは、「機材をB777-200に代えることで、今までと比べて1便当たり10トンの貨物が余計に搭載できる。 この増加した貨物輸送能力で、日本やヨーロッパ向けの生鮮貨物の獲得を目標にする」と話した。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 18/08/08 "Korean adds capacity on Australian route")
08月20日2008年 オーストラリアで使われている殺虫剤を禁止−米国環境保護局

  アメリカ環境保護局(EPA:US Environmental Protection Agency)は、殺虫剤のカルボフラン(Carbofuran)の国内での使用を禁止し、それを使用した輸入品も禁止するとした。 国内と海外の農家たちはカルボフランを使った農作物はアメリカでは販売できないことを認識して欲しいとしている。 
  カルボフランはオーストラリアでは、穀物、バナナ、サトウキビ、ニンニクを栽培する農家で、回虫や昆虫を駆除するのに使われている。 EPAのデール・ケメリー広報担当は、「カルボフランによって200万羽の鳥が死んでいる。 最近の科学的なデータではカルボフランが人間の子供に重大な健康障害を与えていることが分かった。 アメリカ環境保護局は、カルボフランを使用したすべての食品を排除することを決定した。 これは国内産も輸入製品にも適用される。 カルボフランは人間にも環境にも害がある」と話した。 
  しかし、オーストラリアで化学薬品を販売するFMC社のポール・ガッシック氏は、「EPAの決定は不当なものである。 アメリカではすべての農産品にカルボフランを使用することを今でも容認されているので驚いている。 アメリカ農務省(USDA)は、この決定には異論があると思う。 カルボフランは一般的に、通常の処理をすれば食用の農産品に残留することはない」と話した。 
  オーストラリアでは、農家がカルボフランを使用するのを即時に禁止する計画はない。 しかし、オーストラリアの農家たちは、アメリカ農務省は同様の措置を検討するのではないか、そうなれば、生産性を上げる殺虫剤の使用がますます困難になってくるとしてる。 (Sourcee: ABC, 06/08/08 "US bans pesticide that's used in Australia")

08月20日2008年 北京オリンピックが始まり、世界的に貨物運賃が下落
  北京オリンピックが開催されてい中、世界的に農産品の輸送コストが大幅に下落している。
  ”Economic Times”紙によると、オリンピック前には必要だった多くの貨物船が、今は需要が落ち、貨物運賃も大幅に下がっているとしている。 例えば、中国はディーゼル油や原油の供給が途切れないように、オリンピック開催前に備蓄していた。 しかし、オリンピック開催後はタンカーの需要が40%に減少している。 また、大気汚染の予防のために、オリンピック開催中は中国の工場は閉鎖され、大量の原材料の輸入は必要でなく、完成品の輸出も減っている。 また中国での大豆の収穫も記録的な量が予想されており、南アメリカや北アメリカからの大豆の輸入も減少することが予想される。 中国が今まで大量に買い付けていた鉄鉱石や金属も、国が支援する建設ブームが終わったことにより、需要が停滞気味である。 
  ”Economic Times”紙は、以前は1日当たり$US66,000で運航していたパナマックス船(パナマ運河を通航できる最大船型という意味で、長さ900フィート(約274m)以内、幅106フィート(約32m)以内の船で、ばら積み船の場合は載貨重量トン(D/W)が6万〜6万8,000トンクラスの船を指す)が、7月終わりには$US58,000となった。 世界的な一次産品価格の是正も貨物運賃を引き下げている要因のひとつとなっている。 (Source: The Land, 17/08/08 "Olympics lower ag export freight rates")
08月20日2008年 NSW州の港湾の貨物取扱量が大幅に増加
  ニューサウスウェールズ州政府のジョー・トリポディ港湾相は、ニューサウスウェールズ州の港湾のコンテナー取り扱い数は2007/2008年度の力強い成長を示すものであると発表した。 ボタニー港は、2007/2008年度において前年度より10%上回る178万個のコンテナー(teu)を取り扱い、7年間連続して増加している。 
  トリポディ港湾相は、「コンテナー貨物も増えているが、液体ガスなどのバルク貨物も前年度比で18.1%増加している。 このようにシドニー港を利用する貨物が増えており、よって我々はボタニー港に新たな5つのバースを建設中で、バルク貨物を扱うバースの計画も認可された。10億ドルをかけるこのバタニー港の拡張で、2010年には貨物の取り扱い能力が今の2倍になる」と話した。 
  同相によると、輸入と輸出を含めたニューカッスル港の取扱量が、前年度より770万トン増えて9,300万トンとなり、貿易額が100億ドルとなった。 この増加は、穀物輸出に干ばつの影響があったものの、好調な石炭輸出が引き続き同港の主要貨物となっていることである。 過去2年間ニューカッスル港は干ばつにより、穀物輸出が減少したが、今年は肥料の輸入が増えている。 ボタニー港やニューカッスル港以外にも、ポート・ケンブラも取扱量が増えており、シドニーのグリーブ・アイランドの輸入車の荷揚げ港が移転してくれば、ニューサウスウェールズ州の自動車輸入のハブとなる。 (Source: T&L News, 12/08/08 "NSW ports continue unabated growth")
08月20日2008年 盗難に遭った海上コンテナーを無事に発見 − ボタニー港
  7月13日の早朝、シドニーのボタニー港付近で盗まれた海上コンテナー2個(貨物総額40万ドル以上)とトレーラーが、その夜警察によって発見された。 当日午前3時に盗まれた後、すぐに警察と犯罪捜査官が捜査し、シドニー南西部のプレストンズ地区でコンテナーとトレーラーを発見した。 コンテナーは無事でシールも壊されておらず、中に入っている何百個のドアーや電池も無事であった。 警察は引き続き犯人を特定する捜査を行なっている。 (Source: LLDCN, 15/08/08 "Police recover missing containers with goods intact")
08月13日2008年 切り花の輸送を航空貨物から海上貨物に変更
  年間300億米ドルの切り花産業のなかで、大手バラ生産者であるニューサウスウェールズ州バンバロウのRamakrishna Karuturi氏によると、保存技術の進歩により切り花の輸出輸送は航空貨物から海上貨物になっているとしている。 
  Karuturi氏はオーストラリアの新聞社に、「海上輸送は、少なくとも60%の輸送費を削減できる可能性がある。輸出用のバラの価格の40%は輸送費である。 今までは、花は切るとすぐに乾燥してしまい、航空貨物が唯一の輸送手段であった。 しかし、新しい技術によって、特別仕様の冷蔵コンテナーは温度や湿度などを管理できるようになった。 これでアメリカやヨーロッパの花屋で販売している低価格の切り花の需要が高まることになる」と話した。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 12/08/08 "Cut flowers get their sea legs ")
08月13日2008年 ニセモノの地雷を輸入し、ボタニー港が一時混乱 − シドニー
  医療援助グループが、模擬難民キャンプの展示用として、知らずにニセモノの地雷を輸入したことで、シドニーのボタニー港が一時混乱した。 荷役業者パトリックの従業員は避難し、この対車両地雷を調べるために、警察と軍の爆弾処理専門家が呼ばれた。 
  警察は、「このニセモノの対車両地雷は医療援助団体である国境なき医師団(Medecins Sans Frontieres、MSF)が”あなたの街の難民キャンプ”として広報活動するための展示品として輸入した難民キャンプのテント、ベッド、その他の荷物の中から見つかった。 この地雷はフランスで、このグループが知らない間に荷積みされおり、我々警察としてはこれ以上このグループの責任を追及することはしない。 彼らは、これらの難民キャンプの品物を展示して、難民や援助のために働く医師たちの命への脅威を表現し、寄付を集める目的である」と話した。 
  MSFのアレクサンドラ・ブラウン氏は、「今回の件で多くの人に迷惑をかけて大変申し訳ない。 こんなことは我々も思っていなかったことである」と陳謝した。 オーストラリア税関はこのニセモノの地雷を没収した。 (Source: Daily Telegragh, 12/08/08 "Fake bombs cause Port Botany chaos")
08月13日2008年 密輸しようとした大量のタバコを押収 − 豪税関

  オーストラリア税関は、この2週間で800万本、総重量4トンのタバコの密輸を阻止した。 税関の調査マネージャーのRichard Janeczko氏は、「最近密輸を阻止した2件のケースでは、海外から到着した海上コンテナーをシドニーのボタニー港の税関コンテナー検査場で、エックス線検査を行なった際にタバコの密輸を発見した。 双方のケースともタバコの関税や消費税を逃れようとするもので、今回のケースでは関税が130万ドル以上となり、その他の税金を含めると200万ドル以上となる」と話した。
 
  7月15日、マレーシアのSarawakから到着した海上コンテナーをエックス線で検査したところ、申告しているプラスチック製台所用品以外の貨物が見つかり、コンテナーを開けて内容物を確認したところ、1 600カートンの巻きタバコが見つかった。 

  7月24日、インドネシアのジャカルタから到着した海上コンテナーをエックス線で調べたところ、申告している瓶詰めのミネラル・ウォーター以外の貨物が発見された。 内容を確認すると467カートンの刻みタバコであった。
 
  税関法では税金を不正に逃れようとしたものは、密輸しようとした商品価格の最高5倍までの罰金を支払わなけれならない。 そして犯罪法で最高10年の懲役刑となる。 
  オーストラリア税関は2007年1月以来、45件以上の密輸を阻止している。 そのほとんどが海上コンテナーによってシドニーのボタニー港に到着しており、合計9,500万本の巻きタバコと280トンの刻みタバコを押収した。 逃れようとした関税等は総額1億800万ドルを上回る。 (Source: Australian Customs Service, 31/07/08 "Customs arrests million dollar cigarette and tobacco smuggling increase")

08月13日2008年 メルボルン港が世界のコンテナー港の中で50位になる
  ビクトリア州政府のジョン・ブランビー首相は、海運雑誌”Container Management magazine”で、メルボルン港が世界主要コンテナー港のランキングで50位になったと発表した。 
  同首相は、「今回のランキングは、メルボルン港が輸出業者や製造業者と、約300ヶ所の国際マーケットを結び、ビクトリア州の経済に広く貢献をしていること示している。 今回の50位のランキングは、2007年にオーストラリアで初めて取り扱いコンテナー(teu)が200万個を超えたことが評価された。 これにより、メルボルン港がオーストラリアのコンテナー港の中で最も主要な港であり、ビクトリア州の重要な経済財産であることを再確認した。 メルボルン港は、ビクトリア州の数万人の人が働き、1日平均9,000万ドルの輸出貨物を取り扱いビクトリア州の貨物・ロジスティック産業の要となっている。 メルボルン港が世界50位ということは、70位のシドニー港や100位のブリスベン港より世界標準クラスの作業を行なっていることである。 メルボルン港のコンテナー取扱量は、シドニー港を除いたオーストラリアのほかの港(ブリスベン港、フリーマントル港、アデレード港含む)のコンテナー取扱量の合計に匹敵する。 オーストラリア全体の約36%、1日平均6,500個のコンテナーを取り扱っている。 2007年のコンテナー取扱量は218万8,610個となり、これによってランキングが2006年の54位から50位になった。 昨年度(7月2007年-6月2008年)は、前年度より7.8%増えて225万6,000個となり、17年度連続で増加している」と話した。 (Source: LLDCN, 08/08/08 "Melbourne joins ranks of top 50 global box ports")
08月13日2008年 タスマニアでの鉄道事業の売却先が来月に決定 − アシアノ社
  アシアノ社は今日、パシフィック・ナショナルのタスマニア州での鉄道事業の売却先はいくつかの企業に絞られ、来月までには新しいオーナーが決定されると発表した。 同社は、「絞り込まれた買収を希望する企業は、この鉄道事業の価値を十分に理解し、真剣に買収を検討している。 今後それらの企業は、買収する資産や負債などを包括的に検討して、買収価格や条件を提示することになる」と話した。 
  タスマニア州政府のグラエム・スタージズ インフラ相は、「我々は、以前から鉄道事業の支援のために1億2,200万ドルを拠出することを表明しており、新しいオーナーになっても行なう。 我々は、そう遠くない時期にこの問題が解決できる自信を持っている」と話した。 (Source: LLDCN, 12/08/08 "Asciano says Pacific National's Tasmania sale on track")
08月06日2008年 ホバートが南極への補給基地候補に − タスマニア州
  ロシアの科学者たちは南極調査の補給基地としてタスマニア州のホバート港を重視してきている。
   同港は、南極にあるオーストラリアの3ヶ所の基地へ年間2,000トンの貨物を、政府南極観測局 ( Australian Antarctic Division)の調査船”Aurora Australis”号に船積している。 またホバート空港も、緊急の貨物のために使用されており、2008/09年度には約24トンの貨物が空輸される予定になっている。
   南極に関係する民間企業や政府機関など60を超える団体から構成される組織のTasmanian Polar Networkは、ロシアのサンクト・ペテルスブルクにおいて、ロシアの南極探検隊とホバートを補給基地とするように交渉している。 ロシア側は西オーストラリア州のフリーマントル港やニュージーランドのクライストチャーチ港も補給基地の候補としているとされている。 しかし、ロシアとホバートとは以前に南極調査で関係があり、5年前に南極観測局が大量の貨物を輸送するのにロシア船をチャーターした経緯がある。 タスマニア港湾公社は各国に対し、南極の基地への補給基地をタスマニアに設置することを勧めていくとしている。 (Source: LLDCN, 05/08/08 "Potential Antarctic boost for Hobart port")
08月06日2008年 約29億ドルの米企業による買収提案を拒否 − アシアノ社
  鉄道・港湾事業者のアシアノ社は、アメリカのプライベート・エクイティー・グループのTPG CapitalとGlobal Infrastructure Partners (GIP)による28.9億豪ドルの買収提案を拒否した。 
  アシアノ社は声明で、「当社の取締役たちがこの買収提案を検討したが、買収価格が低すぎるとして提案を拒否した」としている。 この買収提案には豪州港湾労働者組合も反対しており、「この買収は、労働組合をないがしろにし、従業員の削減、資産の切り売りにつながるもの」としている。
  TPGとGIPが提示した買収価格は一株当たり$4.40で、昨日(月曜日)に68セント上がって$4.83となった現在の株価より低くなっているが、金曜日は$4.15であった。 アシアノ社の株価は、昨年トール・ホールディングスが分社化を行なった際には$11.43となっていた。
   TPG Capitalは以前Texas Pacific Groupとして知られ、総額US500億ドル分の資産を管理しており、2006年にはオーストラリアのデパートの”マイヤー”をコールズ・グループから14億豪ドルで買収している。 また、2006年11月には、Macquarie Bank、Allco Financeと共にコンソーティアム(Airline Partners Australia)を結成し、カンタス航空を111億ドルで買収することを企てたが、2007年5月に失敗に終わっている。 (Source: LLDCN, 05/08/08 "Asciano rejects private equity takeover offer")
08月06日2008年 オーストラリアとタイ間の貨物機の便数制限を撤廃
  オーストラリア連邦政府が新しい航空協定を結び、オーストラリアとタイ間の貨物便の運航回数が無制限になった。 オーストラリアとタイの間では、今まで貨物便は週7便という制限があった。 
  連邦政府のアンソニー・アルバニーズ運輸相は、「今回の協定により、両国の航空会社は、貨物機を便数の制限なく、両国のどの路線でも運航できるようになった。 また航空会社は、自社機でもリース機でも使用でき、他国を経由して運航しても、両国以遠を運航しても構わない。 今回の交渉のように、ラッド政権は国益を損なわず、国際航空市場を自由化することに成功している。 オーストラリアの航空産業にはビジネス・チャンスを与え、オーストラリアの人々には安い運賃を手に入れることが出来る」と話した。 
  連邦政府はブラジルとも、将来の安定的な成長に向けて、現在の二国間協定の制限の緩和を進めて航空の自由化を行なうことに合意している。 新しい合意としては、両国間の貨物便の運航回数を週3便から7便になることが決まっている。 (Source: LLDCN, 24/07/08 "Australia lifts ceiling on Thai airline freight services")
08月06日2008年 水路浚渫工事で『環境に配慮する約束』に違反 − ビクトリア州

  メルボルン港湾公社は、ポート・フィリップス湾の水路浚渫工事において、環境に配慮する約束を破ったことを認めた。 浚渫船”The Queen of the Netherlands”号は、水路の浚渫後に海底に残っている石を片付けることを義務付けられている。 しかし、同公社は、今月初めに行なった湾の入り口付近の浚渫の後、これらの石を片付けるのが十分でなかったことを認めている。 
  同公社のニック・イージー氏は、「この水路浚渫プロジェクトで、環境管理計画の要求を満たさなかったのは今回が初めてである。 公社としてはこの問題を調査しているが、”The Queen of the Netherlands”号は今日中に問題の現場に戻り、海底に残った石の片付け作業を行なう予定である」と話した。 (Source: ABC, 31/07/08 "Port admits bay dredging mistake")

08月06日2008年 米コンソリデーターズ・インターがNZモンディエール社と提携
  アメリカの混載業者Consolidators International (CII) は、ニュージーランドの貨物業者Mondiale Freight Services Ltdと新しく提携に署名することで、ニュージーランドの事業を拡大する。 モンディエール社の事業規模や既存の顧客により、CIIの事業の増大につながることになる。 
  モンディエール社は、オークランド、ウェリントン、クライストチャーチ、ハミルトンなどに事業所があり約250人の従業員がいる。 今回の契約では、CIIはロサンゼルスからニュージーランドへの混載サービスをデイリーで行い、ニューヨークやアトランタからのサービスも増やすことになる。
  CIIのジュリアン・キーリングCEOは、「我々は、アメリカの主要都市からニュージーランドのオークランド間において、ニュージーランド航空とエア タヒチ ヌイの最大の顧客となることを目指す。 オークランドには、我社が15年前に創業してすぐに建てた施設がすでにある」と話した。
   なお、CII/ニュージーランド社とモンディエール社は独立して事業を行なう。 (Source; Aircargo Asia-Pacific, 01/08/08 "CII expands NZ network")
08月06日2008年 豪検疫検査局が食肉の輸出検査を変更 − ロシア輸入禁止問題

  ロシアがオーストラリアの4ヶ所の食肉加工場の製品を輸入禁止したことで、オーストラリア検疫検査局(AQIS)は、輸出される食肉のバクテリアの検査方法を変更することになった。 ロシアは、オーストラリア産牛肉とカンガルー肉のコンテナーから、AQISが現在検査していないバクテリアを検出したとしている。 しかし、AQISはロシアに対して、検出されたバクテリアは食中毒をおこすようなものではないと反論している。 
  AQISのマーク・シップ氏は、「我々はロシアのバクテリアの基準を知らなかった。 ほかの輸出先国である韓国も日本もだ。 ロシアが輸入時に食肉の検査を実施しているのは知っているが、それはほとんど残留農薬をターゲットにしたものである。 我々がロシアの微生物基準を知らないので、彼らの基準と我々の基準を比較するのは難しい。 輸入国はいつも基準を下回るような商品を消費者に届かないようにしているが、我々にとってはこれは非常に困難な状況である」と話した。 
  オーストラリア食肉産業カウンシルは、「多くの国が自国のバクテリアの基準を公表していない状況で、AQISがすべての国の基準を把握することは不可能である。 多くの国はバクテリアの基準値を貿易障壁として使っている」と語った。 (Source: ABC, 29/07/08 "AQIS changes to meat testing following Russia ban")